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薬と鍼治療の併用について

 

痛み止めや抗うつ精神剤を服用している方が

鍼治療を受けるとどうなるか…

 

単刀直入に申し上げると

効果は半減します。

 

痛みというのは、

脳から神経を通って痛覚を感じるものです。

 

痛み止めというのは

その神経の痛みの伝達を弱めたり破壊することを行います。

 

つまり、

神経が痛みをだしている正常な働きを無視して

痛みを抑えていると言えます。

 

一方、

私たちがおこなう鍼治療は、

神経の働きを媒介とします。

 

神経を通して、

脳に痛みを感じている部位を教えます。

 

脳からでるベーター・エンドルフィンのような神経伝達物質が、

傷んだ筋肉などを修復します。

 

いづれも神経を媒介とします。

 

神経の働きが弱っている時に

鍼治療をして効果を得られると思いますか?

 

答えはNOです。

 

効果は半減、

もしくは全く効きません

 

そう、

鍼治療は神経を媒体として治癒させる治療だからです。

 

なので、

鎮痛剤や抗精神剤を服用してる方が鍼治療を受ける場合は、

先に申しでて頂くか、

薬を前後数日間やめてもらう必要があります。

 

その象徴的なできごとがありました。

 

前に、

治療する前よりも痛みが強くなってしまった。

これはどういうことですか?

 

その方は、

寝違えで前日の夜は痛みで首が曲げれないくらいで、

翌朝痛み止めを服用しました。

 

そしてそのまま朝、

鍼治療を受けられて、

鍼後に痛みが前日の夜のように再現されました。

 

実は、

これは痛み止めで抑えられていた神経の働きが復活したのです。

 

ですから、

鍼をしたことで

本来薬で痛みを感じていない部位が

正常に痛みを感じるようになったということです。

 

このようなことはたまにあることなので、

患者さんに十分に説明する必要があります。

 

これは、

回復するための通り道であるので、

2回目、3回目の治療では回復が早くなることでしょう。

 

なので、

鎮痛剤を使用されて見えた患者さんが、

治癒力の回復が遅くなる

ということは覚えておいて損はないと思います。